橋下知事は6月23日、「公衆衛生研究所をはじめとする研究機関と一体で大手前地区への移転を検討するよう指示した」と報道陣に言われたようだ。
私も先日(6月15日)、この問題に触れたとき、「大手前移転もありうるのでは」という趣旨のことを申し上げたが、確かに、知事の言われる「不要地」なる2.8haを、府民のため、大阪のために「がん治療の一大拠点」に生まれ変わらせることができるのなら、真剣に考える価値が大いにある。
本来は、診断・治療を行う「病院機能」、がんに関する「予防・検診機能」、先端技術を用いた新しい治療法などの「研究開発機能」などが集積することで、「がん治療の一大拠点」にふさわしいと言えるのであろう。
しかし、現在の健康科学センターにがん検診予防センターの機能を集約した方が現実的な話だと思われるし、森之宮と大手前の距離くらいなら、検診機能と治療機能が多少離れたとしても、患者サイドからするとどうということもないだろう。
例えば、大阪だけでなく、西日本全体の「がん治療の拠点」として、各地から治療に来られる方のご家族が、安心して看病することができるよう、病院と隣接したエリアに宿泊施設を併設することもありうる。
また、近年、シンガポールやタイなどアジアで盛んになっている「メディカルツーリズム」の発想を取り入れてはどうだろう。質の高い医療・滞在サービスを集積させることで、「医療先進都市大阪」と大阪のホスピタリティをアピールし、アジアの富裕層を取り込んではどうか。
さらには、医薬品の研究開発を行う機関を誘致してはどうか。もともと、大阪は道修町に代表される「薬」の町。江戸時代、日本の薬はいったん道修町に集まり全国に流通した。塩野義製薬や田辺三菱製薬などわが国を代表する製薬会社が本社を構えている。医薬先進都市のシンボルとして、大手前を創薬研究拠点として再生させるというのはどうだろう。
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